ひとり社長の備忘録

小さな会社経営・自由に暮らすひとり社長のブログ

日向神話③

第六景

海の神様は、ヤマサチヒコをとても大切なお客様として、たくさんのご馳走や踊りを披露したりしてもてなしました。それからしばらくしてヤマサチヒコはトヨタマヒメと結婚して、海の神様の家で一緒に暮らしていました。

第七景

ヤマサチヒコが海の国に来て三年がたちました。ときどき「はあ」と溜め息を吐くヤマサチヒコをみてトヨタマヒメが「ひょっとしてあなたは自分の家に帰りたいのですか。」と聞くと、ヤマサチヒコは「その通りだ。」と答えました。そこでトヨタマヒメは父親に、ヤマサチヒコは帰りたいといっていると相談をしました。

第八景

娘から話を聞いた海の神様はヤマサチヒコが探しているお兄さんの釣針を見つけてあげようと、海の世界の全部の魚を集めました。すると魚たちが「鯛が口が痛いといって来ていません。」というのでその鯛を呼び出して口の中をみるとヤマサチヒコの探している針が刺さったままになっていました。そして、この針を海の神様が取ってあげました。

第九景

さあ、釣針が見つかったので、これでお兄さんに返すことができます。地上の世界に帰ろうとしているヤマサチヒコに向かってトヨタマヒメが言いました。「もうすぐあなたの赤ちゃんが生まれます。赤ちゃんを産むときにはあなたの所に行きますので、家を造って待っていてください。」そして、ヤマサチヒコは、釣針と海の神様からもらった二つの魔法の瓊(たま)をもって、地上の世界に帰っていきました。

第十景

地上の世界に帰ったヤマサチヒコは、海の神様に教えられた通りに、釣針を投げて返しました。お兄さんのウミサチヒコは怒って受け取らず、困ったヤマサチヒコは魔法の瓊(たま)を取り出しました。すると海の波がザブンザブンとやってきてウミサチヒコをおぼれさせました。海におぼれるウミサチヒコは「私が悪かった。これからは何でもいうことを聞くから、どうか助けてください。」とヤマサチヒコに頼みました。ヤマサチヒコはもう一つの魔法の瓊(たま)を取り出しました。すると、波がスーッと引いてウミサチヒコはおぼれずにすみました。

続く。( ´艸`)

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