会社の売り上げ目標の立て方は様々です。
ストックビジネス以外の売上げ種別がメインの場合、特に不動産売買は突然話が入ってきますので、売上げ○○○としてもあまり実感が沸きません。
しかも売上額も大きいので予想がつきにくいものです。
過去に勤めていた会社では「1人当たり月に最低3件」「月利益1人最低1000万円」という形の目標もありました。
それはそれで良かったのですが、予想もつきづらい業種で、毎月ゼロ発進となるフロービジネスは実に疲れるものです。
リーマンショックの時、不動産競売をメインとして仕事をしていて気づいた事ですが、通常時ならば1物件落札するのも(頃合いの良い値段で)難しいのですが、その時は1件も入札されない物件(いわゆる特売)が多数出てくるような異常な状況でした。
市場の物件価格が超下落している状況でしたので、何度か入札を見送っていたのですが、開札の結果だけは検証しておりました。
その時突然、普段は競売専門業者の名前ばかりが連なっている開札者情報欄に地元の不動産の名前が出てきたのです。
不動産競売は不動産の転売のプロが集まる群雄割拠。そのプロが一歩引いて様子を見ている時にかなりの低価格で落札しまくったのです。
これには驚かせられました。
まさに「初めは処女の如く後は脱兎の如し」、頃合を見計らって一気に攻める経営方針に一目惚れしたのでした。
その為には、普段から財力を温存し、無駄に動き回らずに、機会を伺う狡猾さも必要になります。
この経験をもとに、自社の経営スタイルをその方向性で行くことを決意し、目標の立て方も変わったのです。
2020年もチャンスの時の為に、じっくりと力と資金を温存して行くことが目標なのです。