ひとり社長の備忘録

小さな会社経営・自由に暮らすひとり社長のブログ

銀行との付き合い方

金融機関より借入をするべきか、しないべきかは、個人のスタンスの取り方で正解はありません。

どちらが良いのかという線引き自体がナンセンスなのかもしれません。

そうであれば、好きか嫌いかで判断したいところですが、そうもいきません。

企業戦士だった頃、不動産競売で落札した物件の所有者(債務者)と退去交渉している時の会話で、会社を経営していたその方(70歳近いおじいさん)に「銀行はあてにするな。あいつらは本当にひどい奴らだからな」と繰り返し言われたことがありました。後に自分で起業しようと考えていた時期でしたので、とても印象に残っております。

話を聞くと、経営が苦しい時期に銀行から「貸し渋り」と更には「貸し剥がし」を受けたようでした。

今となっては、その方のことを「気の毒だな」と思うと同時に「仕方のない事ですよ」と思えるようになりました。

銀行は「晴れた日に傘を持ってきて、雨の日に傘を取り上げる」といわれますが、貸す側からすれば、凡事徹底の行動なのです。

似た言葉で「銀行には日傘はあるが、雨傘は無い」とも言います。

銀行が貸し出すお金は、皆さんが預けている預金が「原資」だからです。

会社経営が傾き破綻寸前の会社に、「皆さんの預金」を貸してしまって、回収不能にでもなってしまえば、大問題です。

銀行は慈善事業を行っているわけではありません。安心できる企業や個人等に「お金を貸して金利を取ること」が銀行の仕事なのです。

私は「無借金の骨太経営」を目標としております。借入は「好き」「嫌い」で言えば嫌いなのですが、企業経営は、いつ何が起こるか予想がつきません。

会社が傾くほどの「大事故」を起こさなぬように慎重に経営する必要がありますし、「晴れの日に傘を借りておく」ということも検討しなければならなかったりするのです。

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