ひとり社長の備忘録

小さな会社経営・自由に暮らすひとり社長のブログ

悪魔のささやき

先日、顧問税理士の先生が来社され、弊社の第7期の決算報告を受けました。

動きの悪い年初の1月を含め、2月~6月迄のコロナ禍、約7ヶ月間の意図しない閑散期があったのにも関わらず、なんとか黒字決算で終わる事ができたことに、ほっとしております。

商売をする上で一番大切だと思うのは、税引き後の「当期純利益」です。当期純利益の数字は、会社の内部留保に直結します。会計上では「利益余剰金」と呼ばれます。資本金と利益余剰金を合わせたものが「自己資本」と呼ばれ、会社の「純資産」となります。

「純資産」は言葉通り、純粋に残った資産ですので、この数字が大きければ大きい程、環境変化や一時的な損失にもビクともしない会社に成っていけるのです。

私の周りには、売上や経常利益を上げるることが好きな経営者は沢山います。しかし純利益を上げることが好きな経営者は意外と少なく感じます。

理由は簡単で、純利益を計上する為には、それに比例して税金も払わなければならないからです。

ざっくりですが、純利益を500万円残したければ、100万円近くの税金を支払う必要があるのです。

大多数の経営者は、税引前利益600万円を色々工夫して経費で落としてしまえば100万円という大きな税金を支払う必要が無くなると考えます。確かにそうですが、それでは会社に残るお金は「0」です。

税金100万円支払って会社に500万円残すのか。利益600万円全て使い切り、会社にお金を残さないのか。結局はこの2択になるのです。

当然、前者が健全経営になるのですが、悪魔のささやきに誘惑されてダークサイドへ降りて行く経営者も沢山いるのです。

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