ひとり社長の備忘録

小さな会社経営・自由に暮らすひとり社長のブログ

無知は愚かなり

不動産投資は金額が高額になる傾向がある為、金融機関との信頼関係が大切になります。金融機関としては、キャッシュを持っている人よりも、大手企業に勤めている人の方が信用できるし、融資対象として稟議を上げやすいのが現状です。

そういった借入がし易い人の事を、業界では「属性が良い」と呼びますが、属性が良い人全員が頭が良いとは限りません。

一概に「頭が良い」と言ってもそれぞれ物差しが違う為、ここで言う頭が良い人は「そつなくこなせる人」という意味です。

ある不動産仲介業のデキる営業マンに、「○○さんは長男で実家住まいですから、近隣に35年の住宅ローンを組んで戸建を買ってそれを人に貸して運用すれば35年後にはタダで土地と建物が手に入りますよ」と言われたとします。言葉的には正しい話です。

続いて、「毎月の住宅ローンの返済額より、借主から入ってくる賃料が返済額を上回っていれば問題ありません」これも正しい話です。

そう言われて意気揚々と買った物件ですが、何年か後に突然融資を受けた銀行から連絡が来ます。

「○○さん、失礼ですが、住宅ローンを組んで購入した家に住んでらっしゃいませんよね?」

「本来、住宅ローンは人が生活する上で必要な住宅を確保する為に金利が優遇されています。人に賃貸する物件を購入するならアパートローンを利用して頂かなければなりません」

「そうなんですか。知りませんでした。それでは金利が高くなっても構いませんので、アパートローンに切り替えて頂けますでしょうか?」

「残念ながらそれは出来ません。住宅ローンを組む際の契約内容に違反しておりますので、残りの残債を一括返済して頂くしかありません。」

そして、ここから2900万円の残債を一括支払いする為の絶望の日々が始まるのでした。

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